おせちと七草

日本の伝統であるお正月のおせちは、自然に生きた先祖の知恵です。栄養的にも立派なもので、健康的な生き方を知っていた心のひらめきを見て感動します。

毎日の生活にも必要なおせち

黒豆

黒豆は豆で達者でコロコロ動いて働くという事と、苦労(黒)して豆(健康)に働けば末は栄えるという考え方があります。黒豆は頭脳の働きを助けるビタミンB6、必須アミノ酸が多い。脂肪は動脈硬化を防ぐ。ビタミンB1,B2、カルシウムも多く、すばらしい健康食品です。煮こぼさず、黒砂糖で煮含めると、せき・のど・ぜんそく・腎臓等のくすりで、毒下しの役もします。玄米御飯に一緒に炊きこむとおいしいです。

昆布

昆布は血液浄化の王様でカルシウムが多く、日常欠かせないもの。ヨード・ビタミンB12など多く、血管硬化を防ぎ、グルタミン酸が多く、頭の働きを助ける。年中食べていると高血圧・脳出血・心臓疾患の恐れもなく、細胞も若返ってくる。老人病にも子育てにもなくてならないもの。毎日海草を食べましよう。

根菜類

ごぼう・れんこん・人参等の根菜類は、ビタミンB1、カルシウムが多く、細胞に活力をつけ、整腸と共に貧血・精力減退無気力などに活力となる。これも年中食べてほしい大切な健康食品です。

こんにゃく

こんにゃくは、腸の砂おろしとして昔から大事にされてきました。胃腸の運動を助け、特殊酵素の働きで腸の老廃物を流し、毒下しをします。特に皮膚の弱い人によいとされます。

ごまめ

ごまめも丸ごと食べるので良質蛋白質と共にカルシウムの宝庫で、脳育を助ける大切な食品です。

里芋・八つ頭

里芋・八つ頭のでんぷん質は、胃腸の働きを助け、内臓のかくれた体熱を洗い流し、浄化をします。大根なますは消化剤で、おもちのもたれを助けるます。

おとそと心の祈り

ねばり強く力こめて生きる事を願い"力もち"で雑煮をつくり、おとそで浄めてお正月を迎える。このおとそは薬草入りのお酒ですが、いずれも一年中いただいてきた海の幸、山の幸、里の幸をありがたくいただき、今日まで生かして頂いた。そして今年も感謝して生きようという心の祈りでした。

寒い季節は「玄米餅」を

お餅も白米でなく玄米が本当ですが、江戸時代から精白しだして、ビタミン不足の江戸わずらい(脚気)が出だしました。寒い季節は、毎日みそ汁に玄米餅を一、二個入れて食べると、温まってカゼもひかず尿の出もよくするし、冷え性、貧血、内臓下垂の人などには特にくすりです。

七草がゆの知恵

正月七日に七草がゆを食べ、一年の無病息災を祈る習慣は、平安時代の宇多天皇の時代に、中国の風習が宮中行事としてはじまり、これが江戸時代から民間にも広まったといわれます。

それぞれ効用がある

「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ・これぞ七草」と歌われるように七つの野草は、それぞれ効用をもっています。

せり

せりは血行を促し、むくみをとり、細胞に活力をつけ、しまった体をつくる。二日酔いを治す。

なずな

なずなはペンペン草のことで、若葉は香りよくおいしい。眼精疲労や眼病に効果があり、肝臓の働きを助けます。欧州では止血剤、利尿剤の民間薬に利用されています。

はこべら

はこべらは、「はこべ」のことで、全草は産前、産後、婦人科のむくみとり、催乳剤、盲腸をはじめ、整腸に効果がある。乾燥した粉末に自然塩を妙ってまぜ、歯みがきにすると、歯そうのうろうや歯ぐきのゆるみを正す働きをします。

ごぎょう

ごぎょうは母子草で、疾切り、気管支炎を治し、今はよもぎですが、昔は草餅に用いました。

ほとけのざ

ほとけのざは、キク科の植物で、皮膚の働きを助けると共に整腸をしてくれる。

すずな

すずなはカブ。すずしろは大根のことで、根も葉も使いますが、喉のあれ、口内炎を治し、消化を助け、便通をよくし、便秘を防ぐ働きがある。これ等はいずれも胃腸の働きを助け、浄血と共に血行をよくしてくれる。自然の恵みが一杯です。

ビタミンやミネラルを補う

寒い冬に野草を食べて、不足がちのビタミンやミネラルを補い、健康に生きることを、自然の中から見出した先祖の知恵に感動します。