日本の伝統と「行事食」

日本の国には「節分」「ひな祭り」「端午(五月五日)の節句」「春と秋の彼岸」「お盆」など、古くから独特の行事があります。これらの行事は季節を彩ってくれ、子ども達に楽しい夢と思い出をつくってくれます。多くの人にとって、幼いころの伝統行事の体験は、ほのぼのと安らぎ、心温められる思い出でしょう。

おひな様の時の白酒

節分の時には、「福は内」「鬼は外」とま大きな声で家の内外に豆をまきます。寒い時の温もりです。

三月のおひな様の時は、まだ寒く雪が残る地域でも、春がもうすぐだと希望一杯です。この時の白酒は体を温め、風邪を予防してくれます。

手作り草餅

お彼岸にはおだんごやおはぎをつくって御先祖にさしあげる。母がつくるおだんごの回りに集まってアンコをなめたり、できるのをたのしみに待っていた、という人は多いでしょう。

五月のお節句の頃は、よもぎが芽を出し草餅をついていただきます。草の香りを充分にうめこんだ家庭の手作り草餅。玄米の草餅の独特の食感もたまりませんよね。

お盆の迎え火

お盆には迎え火を勢いよく焚いて、この光と、立ちのぼる煙の香りに乗って御先祖様がおいでになると教えられ、火に手を合わせます。そして、御先祖が好きだったものを供えたり、共にいただいて亡き人をしのぶ。こうして、子ども心にも見えない悠久に続くいのちの世界を、おぼろげながら知らされるのです。

見えない心を養う行事食

このように年間の行事には、それにつながる行事食がありました。今はみんなお店で売っているので、それを買って来ますし、そうした家庭での行事は薄れてきています。でもこれ等の行事や行事食は心にしみついて、豊かな感情を養い、思いやりと愛の心を育ててくれます。

豆を食べて脳を活性化

豆まきの頃は寒いのでコタツに入って、この豆をポリポリ食べながら、歯を丈夫に脳を養う。父母も一緒に家族中でカルタをして遊んだことはなつかしく、心温かく消えないで残されています。

日本古来のおやつの持つ深い味

今は忙しい忙しいで、家庭の行事も失われていきます。アイスクリーム・スナック菓子・チョコレート・ケーキなどになれてしまった今の子どもは、こんな心にぬくもりを残す、日本古来のおやつの持つ深い味を知りません。それはその伝統の尊さ深さを親が知らなかったら、伝えることはできないことです。

野草達の姿

日本の先祖たちは、3月になると、野草摘みをしながら、自然のふところの中に憩いました。温かい太陽のぬくもりと共に根強くたくましく生きる野草達の姿に励まされ勇気づけられてきました。

薬草が与えてくれた希望

病気になったときも、この野草や薬草に助けられ、勇気と希望を与えられてきました。ふきのとう・よもぎ・なずな・のびる・おおばこ・はこべ・ゆきのした・すぎななどは、病気で苦しんで人たちにとっては支えとなっていました。

春になるとこの野草達におめにかかれていつも励まされる。おかげさまです、ありがとうと、御礼を言いながら、希望の春と共に元気に歩き出していたのです。

自然の慈しみ

年中行事と共にいただく行事食は、自然の慈しみがしみこまれています。忘れてはならない先祖の心、自然の思いやりがあります。これを忘れることなく次世代に伝えていきたいですね。